BLDCモータドライバ仕様比較
机にある三相 BLDC 用ドライバを、流せる電流と、電流を読める範囲で比べます。 対象は MKS Dual FOC Plus v3.2、 SimpleFOC PowerShield v0.2、 SimpleFOCMini v1.0 です。
3枚の違い
| 項目 | MKS Dual FOC Plus v3.2 | PowerShield v0.2 | SimpleFOCMini v1.0 |
|---|---|---|---|
| モータ | 三相を 2 個。いまは M1 だけ | 三相を 1 個 | 三相を 1 個 |
| 駆動素子 | EG2133 + 中出力 MOSFET | BTN8982 | DRV8313 |
| 電源 | 店の表示は DC 12〜24 V | 最大 24 V(500 W 未満) | 8〜35 V |
| 流せる電流 | 店の表示はピーク 12 A。連続の公式値はない | 連続 30 A、ピーク 50 A | 1 相 2.5 A。長く流す目安は 2 A 未満。絶対最大 5 A |
| 電流センサ | あり。手元は 10 mΩ × 50 倍= 2.0 A/V | あり。正本の設定は 1 mΩ × 50 倍= 20 A/V | なし |
| 読める電流 | およそ ±3.3 A。0.05 A は読めた | 計算上は ±33 A。0.05 A は 2.5 mV で雑音に埋もれる | シャント電流(TQ1)はできない |
| 向くモータ | ジンバルと、中くらいの模型用 | 中〜大電流。PWM は 15 kHz より上げると滑らかさが落ちる | 相抵抗が 10 Ω より大きいジンバル |
電流の数字は3種類
流せる電流は、素子が短時間または連続で通せるアンペアです。 PowerShield の 30 A は連続、50 A はピークです。 MKS の 12 A はピークで、ずっと流してよい値ではありません。 Mini は、ヒートシンクなしで長く流す目安が 2 A 未満です。
読める電流は、シャントとアンプが ADC に渡せる範囲です。 電流 0 のとき出力は約 1.65 V(3.3 V の半分)です。 0 V か 3.3 V に当たるまでが約 ±1.65 V です。
- MKS(手元): 10 mΩ × 50 倍= 0.5 V/A。1.65 ÷ 0.5 = 約 3.3 A。
- PowerShield: 1 mΩ × 50 倍= 0.05 V/A。1.65 ÷ 0.05 = 約 33 A。0.05 A は 2.5 mV なので、画面では見えません。
- Mini: シャントがないので、電流そのものは測れません。電圧の指令(TQ0)と、抵抗から推定する電流(TQ2)までです。
いまのプログラムの天井 C = 0.60 A は学習用の上限で、基板の限界ではありません。
5010 360KV を回すとき
電流を読んで止められるのは、いまの MKS の M1 です。 読める範囲はおよそ ±3.3 A なので、最初の電流は 0.60 A 以下にします。 抵抗を測る前に、開ループの大きな電圧はかけません。
PowerShield は器が大きく、2805(1 相 12.2 Ω)では 10 kHz の PWM で使えました。 立ち上がりが遅いので、公式は 15 kHz を超える PWM を勧めていません。 0.05 A のシャント読みには向きません。
SimpleFOCMini v1.0 は、相抵抗 10 Ω より大きいジンバル用です。 2805 の 12.2 Ω はこの条件に入ります。 低抵抗の 5010 を、電流を測らずにかける使い方は、公式が初心者向けではないと書いています。